好きなことを続けるにはどんな環境でも楽しむ姿勢が大切なのだ
過去4回にわたってお送りしてきた連載も今回が最終回。
最後は少し趣向を変えてTOKYO DIMEの男女選手に出演頂いた。
ご存じ、オリンピアンの落合選手と、狭いコートを縦横無尽に駆け回る姿が印象的で笑顔がとてもチャーミングな吉武選手。普段は先輩後輩の関係だが、そのテンポの良い会話のキャッチボールは聞いていてとても気持ちが良い。
まずは吉武選手に落合選手の印象を聞いてみた。
「落合さんは『大丈夫、俺が点を取るから!』という気持ちがとても強くて、ボールを持つと必ずリングに沈めてくるんです。同じバスケットボール選手としてとても尊敬しています」(吉武)
そんな落合選手は先日の東京五輪に日本代表として出場したことはもちろんだが、普段は2チームで活動している超多忙なバスケットマン。いったいどんな殺人的なスケジュールを送っているのか。
「5人制のシーズンが毎年9、10月から5月くらいまであるんですよ。レギュラーシーズンは60試合ありますし、プレーオフまで進むと5月末までずっと続くんです。それが終わったらすぐにTOKYO DIMEで3x3が始まるという感じのスケジュールです」(落合)
え、そのスケジュールだといわゆるオフシーズンって...
「ないですね(笑)。たまに海外遠征などで5人制と3人制のシーズンが被ったりした時はどちらかを選ばなくてはいけないという調整が大変ですが、常にチャレンジャーだと思ってやっているので本当にやりがいがありますね」(落合)
一方の吉武選手は普段は会社員として週5日働きながら、TOKYO DIMEでの試合や練習に参加しているとのこと。2人とも肉体的にも精神的にも相当タフな環境に身を置いているが、最高のパフォーマンスを引き出すために大切にしていることは“自分時間”とのことだ。
「私は練習が辛いと思ったことがないんです。ただ、仕事中は人と話さない時間が多くて、それが本当にストレスで。。なので体育館に来て仲間と話したり、他のチームの子とも仲が良くてたくさん話したりするんです。しゃべる事が大好きすぎて(笑)。ただ、それが自分なりのリラックス法で、プレーや日々生きるための原動力になっていますね」(吉武)
プライベートな“自分時間”なんてあるのか?恐る恐る落合選手にも聞いてみた。
「僕はほぼ毎日がバスケ漬けですね。越谷アルファーズというBリーグのチームにも所属しているので、例えば午前中に越谷で練習して、午後に別の打ち合わせをして夜にDIMEで練習するみたいな。いつも車で移動しているんですけど、毎日だいたい2,3時間は運転していますね。ただ、その時間が僕にとっての最大のリラックスタイム。体が大きくてバスケの荷物も多いので、SUVの大きい車に乗っています。家にいるみたいにくつろげる空間ですよ。辛いなんて全くなくて、むしろ大事な時間ですね」(落合)
結果を出している人ほど休む間もないほど忙しいが、この2人にはそんな自分を労わる知恵や工夫がある。スポーツ選手でなくともその姿勢は見習いたい。
「あ、自分時間といえばDIYに没頭してます!」(吉武)
ご自分で工具一式揃えてやっているのですか?
「いや、やろうかなぁと思って調べてるだけなんですけど...」(吉武)
「没頭してないじゃん!」(落合)
「調べるのに没頭してます(笑)」(吉武)